こんにちは、料理講師をしているRikoです。
お料理をするときに欠かせない調味料、お醤油にはいくつか種類があり、中でも代表的なものが、薄口醤油(うすくちしょうゆ)と濃口醤油(こいくちしょうゆ)です。
なんですが、ズバリ!薄口醤油と濃口醤油の違いを知っていますか?
実は私、お料理初心者の頃は知りませんでした^^; 違いどころか存在すら知らなかったかも…。それで、自炊をしている息子に質問してみたところ、期待通りの答え(←勘違い)が返ってきたんですよね。
ねえ、薄口醤油と濃口醤油の違いって知ってる?
え、薄味と濃い味でしょ? 塩分濃度?
まあ、そうなんだけどね…^^; じゃあ、どっちの醤油を使う?
どっちって、どっちも使わない。使うのは普通の醤油だよ。
う~ん…、とまあこんなあやふやな答え。私が教えてこなかったんだから仕方ないですね…。
というわけで今回は、
- 薄口醤油と濃口醤油の違い
- 薄口醤油と濃口醤油の使い分け
について詳しくお伝えしますね。
そして更にはおまけに、「薄口醤油がない場合の代用法」もお伝えしちゃいますね。
何となくは知っているような薄口醤油と濃口醤油の違いを、この機会にはっきりと明確にしていきましょうね。その上でそれらを使い分けられると、お料理の幅もグンと広がりますよ♪
どうぞ最後までご覧になってくださいね。
目次
薄口醤油と濃口醤油の違い
薄口醤油と濃口醤油の違いとは、ズバリ!
大きく分けると、
- 色の違い
- 味の違い
という2つになります。
どう違うのかというと、
- 薄口醤油⇒色が薄くて、塩分濃度が高い
- 濃口醤油⇒色が濃くて、塩分濃度が低い
と、あくまでもこの2つを比べた場合です。
薄口醤油の方が色が薄いというのは何となく分かりますよね。しかし、薄口醤油は塩分濃度が高い、つまりは濃口醤油よりも味が濃いというのは予想外でしたね^^;
薄口醤油と濃口醤油の違いについては、このまま覚えてもいいんです。でも、「なぜそうなるの?」 という小さな疑問が残りそうです。(←私の場合)
なので、よりはっきりと違いについて紐解くために、薄口醤油と濃口醤油についてそれぞれ詳しく見ていくことにしましょう~♪
薄口醤油とは
先ほどお伝えしたことと多少被ってしまいますが、まずは薄口醤油の特徴を簡単にまとめてみました。
◆薄口醤油の特徴
- 色が薄い(淡い)
- 塩分濃度は18~19%
- 香り、味わいは控えめ
- そもそも淡口(うすくち)醤油と表記される
- 兵庫県たつの市が発祥で、主に関西で使われる
最初にもお伝えした、「色が薄い」というのが大きな特徴でもありポイントでもあるんです。
醤油を作る過程で色を薄く仕上げるためには、発酵と熟成を短くしなければならないんです。逆に発酵と熟成が進むほど、色が濃くなり風味も豊かになってきます。
なので、発酵と熟成を抑えるために塩分濃度を高めているわけで、これによって短期間で色の薄い醤油ができるんですね。熟成期間が短めなので、色が薄くても塩分の濃い、控え目な味わいの醤油に仕上がるということです。
うーん…、ちょっと難しかったですね^^; 作り方の話はこの辺までにしておきましょう~♪
そもそも薄口醤油は⇒淡口醤油と表記するのが正解なんですよ。
この淡口醤油は、現在の兵庫県たつの市が発祥地で、そこから京都に伝わり、主に関西で使われるようになったというわけなんです。
結婚当初、私は夫の実家がある兵庫県に住んでいたんです。淡口醤油というものを知ったのは、多分その辺りだったと思います。
夫のお母さん、つまりお姑さんは当然のように淡口醤油を使っていたんですね。何にでも使っているので当時は驚きましたが、今考えてみると納得です。
淡口醤油の発祥地、兵庫県ですからね。たつの市は少し離れていますが…。
そう言えば、私の実家では淡口醤油は使っていなかったな…。
淡口醤油の正体がお分かりいただけたでしょうか。では次に、濃口醤油についてお伝えしますので一緒に見ていきましょう~♪
濃口醤油とは
最初にお伝えしたことと被ってしまうこともありますが、濃口醤油の特徴を簡単にまとめてみました。
◆濃口醤油の特徴
- 色が濃い
- 塩分濃度は約16%
- 香り豊かでコクのある味わい
- 一般的に言われる「醤油」がこれである
- 江戸時代の関東地方が発祥で、日本全国で使われている
国内生産量の8割以上を占め、もっとも幅広く使われているのがこの濃口醤油なんです。主に大豆、小麦、麹、食塩水からできているんです。長い時間をかけて発酵熟成することで、あの独特の旨みが生まれます。
いわゆる私たちが普段使っている、スタンダードな「醤油」が「濃口醤油」だったんですね。これこそが息子の言う「普通の醤油」です(笑)
江戸時代の関東地方が発祥で、日本全国に限らず、今や世界100か国以上で愛され使われているようです。
夫の仕事の関係で私は、4か国の駐在経験があるんです。醤油はなくてはならない調味料のひとつなので、必ず日本から持ち込んでいたんですよね。
今思うと、どこの国へ行っても現地で、「醤油」はわりと簡単に手に入りましたね。そして流行っていたのか、日本食レストランもわりと多くあり、現地の方がお寿司を食べる姿もよく目にしたなぁ…。
お寿司と言えば醤油はつきものですもんね。まあ、お寿司だけでなく、日本食にはやっぱり醤油はマストですよね♪
さあこれで、薄口醤油と濃口醤油のそれぞれの特徴が分かり、違いについてもより理解が深まったんではないでしょうか。
では次に、使い分けについてお伝えしますので一緒に見ていきましょう~♪ もう少しだけお付き合いくださいね。
薄口醤油と濃口醤油の使い分け
レシピに書かれてあると、薄口醤油も使ってみようかな…、とは思うけど、実際に慣れていないと中々使えないものです^^;
だってね、濃口醤油、別名「普通の醤油」だけで実際何でも作れちゃうわけですからね^^;
でもね、やっぱり上手く使い分けることができれば、お料理も格段に美味しくなるんです。
なので、薄口醤油と濃口醤油、それぞれに向いているお料理を簡単にお伝えしますね。
薄口醤油に向いている料理
薄口醤油は、香りや味わいは控え目だけど、上品でまろやかな甘みがあります。濃口に比べ1%ほど塩分が高いようだけど、舐め比べてみても味の濃さに関しては正直、分からないくらいです^^;
最近の薄口醤油は塩分を抑えたものも売られていますからね。だから、塩分濃度というよりは、薄口醤油の色とまろやかさを生かせるような使い方をしたいですね♪
例えば、
- うどんの出汁
- お吸い物
- 茶碗蒸し
- おせち料理の煮物
- 卵焼き
- 炊き込みご飯
- ドレッシング
- 炒め物
- 色を付けたくない煮物
- 刺身
などなど、色んなお料理に使えます。特にオススメなのが、うどんの出汁と茶碗蒸しです。
関西風のお出汁が効いたうどんには、薄口醤油でないと中々いい味が出せないんですよね…。←何度も失敗してます^^;
茶碗蒸しも同じで、やっぱり出汁を引き立てながらもしっかりした上品な味付けで、色は付けたくない。だから薄口醤油がピッタリ合うんです♪
そして、素材の持ち味や色味を生かしたい「おせち料理」にも薄口醤油は活躍してくれますよ。
三の重の煮物は、素材の色を生かしながらも味付けはしっかりと♪
現在、私は東京に住んでいるんですが、薄口醤油ってあまり見かけないんですよね。スーパーでもようやく1種類だけ置いてあったりとか…。関西に住んだことのある身としては、なかなかショッキングです(笑)
それで、ネットなら何でもあるわ~♪ と思い、淡口醤油の発祥地からおすすめの人気商品をご紹介しますね。興味があればご覧になってくださいね。
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では次に、濃口醤油に向いているお料理を見ていきましょうね♪
濃口醤油に向いている料理
とにかく何にでも使える万能な醤油です。原料や製法、作り手などの違いで味も様々です。私は、いまだに生まれ育った田舎のお醤油が好きです♪
でも、せっかく濃口醤油の本場、関東にいるのだからと、こちらの醤油をアレコレ模索中です(笑)
濃口醤油は本当に、ご自由に何にでも使ってください。と言いたいとこなんですが…^^; 濃口醤油に向いているお料理を一生懸命考えたのでご紹介しますね。
- 肉じゃが
- 魚の煮付け
- おでん
- きんぴらごぼう
- 冷や奴
- すき焼き
- ドレッシング
- チャーハン
- 豚の角煮
- 焼き餅
とまあこんな感じで、薄口醤油と被っているものもありますが、私が普段作るものを取り上げてみました。
濃口醤油の場合は、普段使っている「醤油」なので、本当に何にでも合うし、どんなお料理にでも使っちゃって大丈夫です。
また、醤油で料理の味が変わってくるのはもちろんなんですが、調味料を入れる順番でも美味しさは違ってくるんです。これについては以下の別記事で詳しくお伝えしています♪
お料理を作る上での最も大事なポイントなので、ぜひ合わせてご覧になってくださいね。
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では最後に、薄口醤油がない場合の代用についてお伝えしますのでもう少しだけお付き合いくださいね。
薄口醤油がないときの代用は?
薄口醤油を常備していなかったり切らしてしまった場合は、濃口醤油で代用することができます。ただし、あくまでも代用であって、味が同じになるわけではないので、それを踏まえてお伝えしますね。
◆薄口醤油がない場合の代用
- 薄口醤油大さじ1のとき⇒濃口醤油大さじ1/2+塩小さじ1/4
- 薄口醤油小さじ1のとき⇒濃口醤油小さじ1/2+塩少々
薄口醤油の色に近づけるために、濃口醤油を半分くらいにするというイメージですね。そして、薄口醤油の塩分に近づけるために、塩を足します。お伝えした分量は目安なので、味を見ながら加減してくださいね。
そして、もう一度お伝えしますが、代用はできるけど同じ味にはならないんです。これまでお伝えしてきた通り、薄口醤油と濃口醤油は同じ醤油ではあるけども、やっぱり別物だからです。
私も上記のような方法で代用はしてきましたが、味はしっくりきませんでした。もし味にこだわるのであれば、代用はあまりおすすめしません。←(お伝えしときながらスミマセン…^^;)
もし、薄口醤油を使ったことがないのであれば、この機会に試してみるのもいいかも♪
おわりに
いかがでしたか?
薄口醤油と濃口醤油の違いについてお伝えしてきました。最後にもう一度簡単にまとめてみましょう♪
- 薄口醤油⇒色が薄くて、塩分濃度が高い
- 濃口醤油⇒色が濃くて、塩分濃度が低い
◆薄口醤油の特徴
- 色が薄い(淡い)
- 塩分濃度は18~19%
- 香り、味わいは控えめ
- そもそも淡口(うすくち)醤油と表記される
- 兵庫県たつの市が発祥で、主に関西で使われる
◆濃口醤油の特徴
- 色が濃い
- 塩分濃度は約16%
- 香り豊かでコクのある味わい
- 一般的に言われる「醤油」がこれである
- 江戸時代の関東地方が発祥で、日本全国で使われている
◆薄口醤油と濃口醤油の使い分け
- 薄口醤油⇒食材の持ち味や色味を生かしたいときに使う
- 濃口醤油⇒醤油の旨みとコクを生かしたいとき、基本的に何にでも使える
◆薄口醤油がない場合の代用
- 薄口醤油大さじ1のとき⇒濃口醤油大さじ1/2+塩小さじ1/4
- 薄口醤油小さじ1のとき⇒濃口醤油小さじ1/2+塩少々
改めて見てみると、醤油って奥が深いですね~! 当たり前のように何気に使っている醤油ですが、使い方ひとつでお料理の味がグンと変わったりするから不思議です。
また、醤油の種類や作り手さんによっては、全く味が違ったりするんです。なので私はお醤油を買い替えるときって、とってもワクワクするんですよね♪ 美味しそうなものはないかと、いつも違った醤油を選んだりするから…^^;
今もなお、美味しい醤油を求めて模索中ですが、私の根底にあるものはやっぱりどうしても、小さい頃に慣れ親しんだ田舎のお醤油なんですよね。
と、醤油を語りだすと終わらなくなるのでこの辺にしときます^^;
醤油を上手に使い分けられると、お料理は更に美味しくなりますよ♪ ぜひ色々試して楽しんでくださいね~♪
最後までお付き合いいただきありがとうございました(#^^#)